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駆け出しキーボーディストの皆様に耳コピの仕方、曲の解説などやってます。

私を構成する9枚レビュー その2

本当に油断するとすぐに更新が途絶えるねw
すっかり遅くなってしまいましたが、レビュー第二回の今回は、Donny HathawayのLiveをご紹介!

Donny Hathawayというのは、1960~70年代にかけて活躍したSoulシンガー(兼キーボーディスト)。Marvin Gayeの名曲What's Going Onで始まるこのLive盤は、Soul好きな人で知らない人はいないはずですね。それぐらい有名。めちゃくちゃ有名。ワタクシがこんなところでレビューするのもおこがましいぐらい有名。

当時は公民権運動(キング牧師のアレ)が全米を巻き込むムーブメントになっていて、その中でDonnyは黒人のGhetto(貧困地域)について歌っていました。しかしDonnyは当時の黒人としては珍しく割と裕福な家庭出身。ヒットしている歌のメッセージと自身のバックボーンに矛盾を感じ続け、最後には自死を遂げてしまうのです。。。若くして死んでしまったので、作品は少なめですが、メッセージ性だけでなく、その音楽性も素晴らしいので、今回取り上げました。

ピアノ弾き語り+バンドという形式が多いのですが、実はアドリブもすばらしい。名うてのバックミュージシャンの上を自在に走り回るソロは、キーボーディスト必見です。ということで、今回はそんなDonnyのインプロがじっくり味わえる曲を中心にセレクトします!


Donny Hathaway - Voices Inside (Everything Is Everything) - 1972

 


Donny Hathaway - What's Going On (Live Version)

あーもう本当にかっこいい。。。笑 ちょっとだけ解説しますか。とにかく注目してほしいのはリズムです。イーブン(ハネないやつ)でもハーフタイムシャッフル(ハネるやつ)でもない、チョイハネというリズム感を全員で共有していて、そのどっちつかず感が2・4拍目の力強さとグルーブのスムーズさを両立している気がする。これは死ぬほど難しい。みんなでメトロノームに合わせるのならなんとかできそうだけど、このチョイハネというやつはメトロノームでは存在し得ないタイム感なんですね。だから全員が全員のタイム感をよく聞きながら一致させていかなければならない。これは難しいぞおおおおおお!!!
2個目に紹介したのが一番有名なWhat's Going Onですが、歌モノのくせに最後に2分ぐらいソロ弾いています。笑 ちなみに、ここはAm7を8小節、Amaj7/Bを4小節というループで回していますが、Am7のところはAドリアンでソロを取っていますね。Fがシャープになっています。マイナー7th一発モノの場合、最初はエオリアンでソロ取ることが多いと思うけど、ドリアンの方がカッコイイことが多い気がするなあ。

ちなみに、ギターはCornell Dupreeという、Stuffに在籍していたスーパープレーヤー。この時代の演奏では引っ張りだこですね。メインであるDonnyをいかに立てるかという点に集中してバッキングに徹しています。これはこれで最高にかっこいい。ギタリストの方も必見です。

ということで、今日はこのへんです。残念ながら、自分の好きな音楽を言語化して人に紹介するのが絶望的に下手な気がしてきたw
あと、アクセスのランキング等確認すると、結局耳コピの記事と初心者キーボーディストの各種指南の記事がぶっちぎりで人気である。もはやレビューとか必要ないのかなあ。課題曲をひたすら耳コピする記事とかの方が皆様喜ぶのかなあ。。。

といったあたりで、また後日!