初めてバンドでキーボードをはじめるあなたに (0)連載にあたって
さてさて、こんなシリーズを始めようと思います。これは完全に体験の再整理ですね。
初めてキーボードを始める人が、どんなことを考えて、どんな風に練習を進めていけばいいのかについて、自分の体験をもとに語っていこうというシリーズです。
前からこのシリーズはやりたいと思っていました。というのも、バンドのキーボードって何やってるかよく分かんないすよね。そもそもピアノとストリングスとオルガン以外何を担当するか分からない(ひょっとしたらピアノしか分からないかもしれない)。
しかもいきなり耳コピしろとか言われた日には大変で、そもそもクラシックのピアノしかやったことないのに、いきなりこんなバンドの曲を、しかも楽譜なしでやれと!!?という状況になるでしょう。僕もそうでした。
キーボードが大変な理由の一つは、バンドマンというカテゴリの中でマイナーな存在なため、キーボードに関する情報へのアクセスが非常に難しい、というところでしょう。ジャズについて書かれた本はめちゃくちゃいっぱいあるのに、キーボードって少ない。あったとしても、ソロフレーズについての練習本とか、そういうの。もちろんそういう本に書かれていることはかなり大事なことが多いんですが、でもまずやらなきゃいけないのは目の前の曲の楽譜を書いてしかるべき音色を使って再現することであって、ソロフレーズについては後々やりたい、ということは多いと思います。
特に歌モノのバンドの人なんかそうですよね。ボーカルがいきなり「MISIAのEverythingと東京事変の群青日和をやりたいです」と言ったとしたら、必要なのはソロフレーズ集ではないはずですね。
ということで、この連載では、読者ペルソナを以下に設定して、必要な知識やノウハウを出来る限り包括的に書いていきたいと思います:
- これまでクラシックのピアノはやってきた。
→とりあえず指は動くけど、譜面通りのことしかできない。 - 大学に入学してサークルでキーボードをやることになった。
→バンドに興味があってバンドサークルを覗いたら、キーボードを勧められた。キーボードはあんましよく分からないけど、ピアノやってたなら大丈夫だと言われたから始めてみることにした。 - サークルでは基本的にJ-Popを中心にやっている。
- バンドでは、コピーをやるが、楽譜は基本的に用意されない。
→耳コピしなきゃいけない。
ということで、次回からモリモリ説明していこうと思います。以下のようなかんじで書いていこうと思います。
- キーボードでカバーすべき音色
- 耳コピのしかたとあると便利な機材
- コード理論のはじめかた
- タイプ別楽器の選び方と周辺機器
- 初回練からライブまでの進め方
てなかんじで進めようと思います。お楽しみに!!!