so far

駆け出しキーボーディストの皆様に耳コピの仕方、曲の解説などやってます。

バンドアレンジ実践編(1) Habit / SEKAI NO OWARI

Twitter始めました!ブログ更新のほか、おすすめ音源も紹介してます。

きしり🇺🇸 (@kishirisoul) | Twitter

-----------

はい皆さんこんにちは。今回から、新しい取り組みを始めようと思います。Jpopを中心にバンドでコピーしたい曲をピックアップし、アレンジの仕方について解説します。バンドスコアは完コピを目指していますが、キーボード3人必要と書いてあるなど、現実的にコピー不可能な曲はたくさんあります。ここでは、ギター・ベース・ドラム・キーボードという一般的な編成でどこまでできるか?という観点で解説しています。以前、以下のエントリでも記載しましたが、バンドで再現する際は、完コピがゴールではなく、ライブが感動を届けられることがゴールです。そんな点を念頭に、お楽しみください。

onthecouch.hatenablog.jp

 

今日はSEKAI NO OWARIのHabitという曲を取り上げてみたいと思います。この曲は、ちょっと聞くとギターとベースとドラムとボーカルしかいない、いわゆるロックバンドのように聞こえるのでそのままコピーできそうですが、この曲はミキシングの工程でかなり音量をいじっているので、このままライブで再現するのは不可能です。以下でその点をどうやって解決するかについて、解説したいと思います。

Aメロ

まず、Aメロのバッキングで(というかこの曲は全般的にそうですが)、ギターはずっとブリッジミュートを使っています。このブリッジミュートと言うのはもちろんロックではたくさん使われるんですが、ミュートなのであまり大きな音が出ません。でもドラムは普通に叩いています。なので、原曲ではブリッジミュートのところだけギターの音量が上がっています。もしこれをこのままライブで再現しようとするとギターはかなり音量を上げなければいけなくなりますが、この場合普通にミュートなしでギターを弾いたときにものすごい音量が出ます。ですので、個人的なオススメとしては、ブリッジミュートではなくて、普通にコード弾きで同じリズムを弾くのがいいと思います。

サビ

サビですが、引き続きギターはブリッジミュートをしています。この音源でサビの盛り上がった感を出しているのはコーラスの音量です。つまりコーラスが厚くなることで音圧が上がって、サビっぽさが出ています。ただ、実際のライブでこのままやろうとすると、かなりの確率でなぜかサビが盛り上がらないよね、という感じになります。というのも、通常、コーラスはライブの編成では全体のボリュームに大きな影響及ぼすものでは無いからです。サビっぽさを出したかったら、個人的にはギターを白玉にして空間を埋めてみたり、ドラムの手数を増やしてみたり、もしくはオルガンを追加すると言うのが良い選択肢なんじゃないかと思います。

キーボード、どうする?

基本的には音源通り、オルガンになると思います。後半になるといくつかのキーボードもしくはシンセサイザーのような音が出てきますが、この曲はロックで、結構勢いを重視したい感じになると思うので、おそらくあまり頻繁に音色を変えたりせず、オルガンのみで対応するのがいいんじゃないかなと思います。例えば最後のサビの直前にブレイクがありますが、そこは原曲通りの音色ではなく、おそらくオルガンのグリッサンドかなにかを使うと勢いが出てかっこいい感じになると思います。また、サビの盛り上がりやAメロの落とした感じなどダイナミクスをつけたい場合も、オルガンだと結構簡単にできるのでやってみるといいかなと思います。具体的には、Aメロでは全くひかないか、ギターとベースのリズムに合わせて一瞬だけコード弾きをする。そしてサビは、白玉をひいてコード間をサポートしてあげる。ギターで白玉弾いてもいいですが、疾走感がほしいので、本当はギターはもうちょい細かいフレーズが好ましいです。オルガンがいればギターは細かいリフに専念できるので、そういう役割分担もよいのかなと思います。

 

ということで、原曲の感じをうまくバンドで再現すべく、頑張ってください!